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文芸サークル「鉄人四迷」のページ

文芸サークル「鉄人四迷」のページです。 オリジナルの小説・詩・脚本を発表しています。

「もう太陽は昇らない」(小石薫)

暗い部屋でひとり                 暗い空をのぞき
膝を抱えても                   星を数えても
冷えたガラス越しに               線で結ぶドラマに
明日をのぞんでも                自分を重ねても
誰もいない孤独の                遥か続く線路に
洞―うろ―をさまよう旅人           おびえすくむ旅人
君はあどけない瞳でまだ朝を待っている  2度と来ない朝に焦がれ瞳を閉じている
わからないか                   感じないか
もう太陽は昇らない               もう太陽は昇らない
西の海の底で眠った              君の胸の奥に沈んだ
炎の消えた太陽を                炎の消えた太陽に
追いかけることがあるのか           誰がまた灯をともすのか

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小説・詩・脚本を中心に、月ごとのテーマ読み物など随時更新中。
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作者紹介

空疎

あなたはただのゼリーです
見える光は全部嘘
聞える音は全部嘘
あなたはただの
ふるえるゼリー
ひとりふるえる
ただのゼリー

中編小説「ゼリーの見た夢」より


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六井 象/I

 失恋した友人が髪の毛を短く切ってきた。
 彼女の髪の毛の中に、爆弾の導火線が一本混じっていたと知ったのは、それからすぐ後のことだった。


短編小説「鋏」より

個人サイト

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小石薫

美代子は必死だ。一生懸命に声を張り上げて、誰かが、聞いて、興味を持って、自分のいる教室のドアを開けてくれることを、ずっと待っている。
 伝えたいことがあると言った。
 私には、あるだろうか。伝えたいもの。伝えたい気持ち。私の中にあるのは、ぬるく、濡れそぼった、この、寂しさだけ。

短編小説「夕焼け校舎」より


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金魚風船


「私の事、好き?」


「え?」


「ごめん、いきなり」


「ごっつ好きやで」


「ほんとに?」


「当たり前やろ、俺のたった一人の娘なんやから」


「そっか」


間。



「やっぱ、別のことしよっか」


「え? なんで? 凄い楽しいのに」


「じゃあ、もっと楽しそうにやれよ。そんな下ばっかり見とったらな、楽しい事も嬉しいことも、いつの間にか全部通り過ぎてしまうぞ」

短編脚本「お父さん」より

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