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文芸サークル「鉄人四迷」のページ

文芸サークル「鉄人四迷」のページです。 オリジナルの小説・詩・脚本を発表しています。

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「but Miranda will die, but」(空疎)

 あたしは友達からミランダって呼ばれてる。一応言っておくと、本名じゃない(本名はヨシコ)。なんでミランダなのかは長くなるから省略するけど、名付け親はこのあたし。あたし自らみんなにミランダって呼んでって言ったの。だからそれ以来、みんなあたしのことはミランダって呼んでくれてる。
 もうちょっとだけ自己紹介をしておくと、あたしは大学三年生。ひどい田舎の実家から出てきて、今は東京で一人暮らししてる。最初は興奮したわ、憧れの東京生活。だってあたしは高校に上がるまで、東京って架空の土地だと思ってたから。東京のあたし、ステキ!

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「恋に効く薬」(空疎)

 近頃の僕は全くもって様子がおかしい。どうにもあの娘を前にすると、決まって調子が狂ってしまう。近頃じゃ思い浮かべただけで胸が苦しくなる呼吸が辛い。ひどい場合になると手は震えだし言葉はどもる。いったい僕は、どうしてしまったんだろう。あぁ、また胸が苦しくなってきた。呼吸が辛い。これはいったい、どういうことだ?

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「海の上の家」(空疎)

(1)
 新しい部屋に越してきた。

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「ALL YOU NEED IS LOVE」(I)

(一)

 13歳の春のことだった。彼はクラスメイトのA子からラブレターを受け取った。

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「ゼリーの見た夢」(空疎)

 一歩踏み出すとそこは、見覚えのない街だった。私はひとり、見知らぬ十字路の真ん中に立っていた。
 十字路の角に建つ店のショーウィンドウの向こうには、肉屋なのだろうか、ソーセージがいくつもぶら下がっていた。店の奥は暗く、人の気配がなかった。
 その店の前にはひとりの老人が、古めかしい椅子に座っていた。老人はつばのついた黒い帽子を被っていた。店の者ではないようだった。老人はぼうっとして、静かな通りをただ眺めていた。老人の他、辺りには誰ひとりいなかった。
「失礼、ここはどこなのでしょうか」
 私は老人に聞いた。しかし老人は何も答えず、黙ったまま私を見遣った。そして被っていた帽子を手にとり、中を見てみろ、とでもいうようにこちらへ差し出した。覗いてみる。すると、帽子以外の景色が急に溶けだして、頭の後ろへ向かって流れていった。私は慌てて顔を上げようとしたが、間に合わず、帽子の中へひゅうんと落っこちてしまった。

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「頭蓋骨の中身」(空疎)

「というわけで、これから君の頭を開かせてもらうよ」
「ちょっと待ってくださいよ」
 僕は安そうなパイプ椅子に日常生活ではあまり触れることのないしっかりしたロープで縛り付けられて、非常に怪しい中年の男性からちょっと信じ難い宣告を受けた。

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当サイトについて

文芸サークル「鉄人四迷」の作品を公開しています。
小説・詩・脚本を中心に、月ごとのテーマ読み物など随時更新中。
それぞれ違うタイプの作家たちによる、バラエティ豊かな作品をお楽しみください。(作者紹介はこちら。
ご意見・ご感想お待ちしております! コメント欄もしくはメールフォームよりお送りください。

なお、当サイトで公開している各作品の著作権はすべて作者に帰属します。
掲載された文章の無断転用を禁じます。

作者紹介

空疎

あなたはただのゼリーです
見える光は全部嘘
聞える音は全部嘘
あなたはただの
ふるえるゼリー
ひとりふるえる
ただのゼリー

中編小説「ゼリーの見た夢」より


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六井 象/I

 失恋した友人が髪の毛を短く切ってきた。
 彼女の髪の毛の中に、爆弾の導火線が一本混じっていたと知ったのは、それからすぐ後のことだった。


短編小説「鋏」より

個人サイト

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小石薫

美代子は必死だ。一生懸命に声を張り上げて、誰かが、聞いて、興味を持って、自分のいる教室のドアを開けてくれることを、ずっと待っている。
 伝えたいことがあると言った。
 私には、あるだろうか。伝えたいもの。伝えたい気持ち。私の中にあるのは、ぬるく、濡れそぼった、この、寂しさだけ。

短編小説「夕焼け校舎」より


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金魚風船


「私の事、好き?」


「え?」


「ごめん、いきなり」


「ごっつ好きやで」


「ほんとに?」


「当たり前やろ、俺のたった一人の娘なんやから」


「そっか」


間。



「やっぱ、別のことしよっか」


「え? なんで? 凄い楽しいのに」


「じゃあ、もっと楽しそうにやれよ。そんな下ばっかり見とったらな、楽しい事も嬉しいことも、いつの間にか全部通り過ぎてしまうぞ」

短編脚本「お父さん」より

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